石巻ホヤグルメ ホヤ入りチャーハン

海のパイナップルとも呼ばれる「ホヤ」。決してパイナップルの味がするわけではないので、好き嫌いが大きく分かれる食べ物の一つかもしれません。しかも、おそらく流通している地域も限られるようで、特に西日本の皆さんが実際にホヤを目にする機会は非常に難しいと言えるのかもしれません。

さて、ご存知の通り、宮城県はホヤの一大産地。なんと全国の8割ほどを占めるそうで、もちろん消費量も全国トップなのだとか。だからというわけではありませんが、私もホヤが大好物であります。

どのくらい好きかというと、例えば今年の初夏には何度か女川までホヤの加工品を買いに行ったり、例えば和食店に入ったらホヤがあるかどうかを聞いてみたり。つまり、旬であるこの時期にホヤを食べるチャンスが目の前にあれば、迷わずそれを優先するという具合です。とは言え、海のパイナップルと果物のパイナップルのどちらかを選べと迫られたら、しぶしぶ果物のパイナップルを選びます。

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先週の末に、石巻で昼食を食べるために立ち寄った「中国海鮮料理 北園」。作年に初めて訪れて以来、このお店は私の中で人気がうなぎのぼり。料理が自分の味覚にとても合ううえに、石巻らしい海の幸を積極的にメニューへ取り入れる姿勢にも感服しているわけです。これまでも、牡蠣やハマグリなどの期間限定メニューをいただいたのですが、この日はなんとホヤの献立が登場していました。

ほらほら~!やはり「北園」は私の期待を裏切りません。そして、旬であるこの時期にホヤを食べるチャンスが目の前にあるこの状況。お店に入る前には、今日はなんとなく五目焼きそば日和かなぁと思っていたのですが、まさか期間限定のホヤメニューで迎えてくださるとは。さすが「北園」です。

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おそらく、ホヤが苦手な皆さんからは「意味がわからない」とお褒めいただけそうな、ホヤ入りチャーハンとホヤ入りはるまき。両者ともメインのホヤがふんだんに入れられているわけですが、面白いのはその食感と風味の違いです。はるまきは揚げられていることで、どちらかと言えば少し水分が絞られた加工品に近いホヤなのに対し、チャーハンはおそらく炒めの最後に入れるのでしょう。ふわふわのぷりぷりで、生に近い甘味を感じる実に優しいホヤの風味を味わうことができる仕上がりです。

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思いがけずに味わえた石巻のホヤグルメ。できることなら、ホヤのスーラーメンとホヤのシューマイも食べてみたいのですが、はたして次回の訪問までにこの期間限定メニューが続いているかどうか。

調理方法によっては、いわゆる「五味」のすべてが味わえる食材の一つと思われるホヤ。そのことがホヤ好きにはたまらない魅力なのかもしれません。おそらく長くても8月いっぱいまででしょうか。旬であるこの時期に、ホヤを食べるチャンスをくまなく探しながら過ごしていきたいものです。