10月26日から始まったプロ野球の日本シリーズが、昨日にようやく終了しました。おそらく、プロ野球日本シリーズに対して意識をこれほどまで集中させたことは無かったかもしれません。
宮城県で生まれ育った私は、子供の頃から漠然としたジャイアンツファン。テレビのプロ野球中継は、巨人戦しか放映されなかったからです。例年であれば、日本シリーズの全試合を視聴することもなく、常勝ジャイアンツの優勝セールの日程も気になりませんでした。しかし、今シーズンばかりは状況が違います。
地元に東北楽天ゴールデンイーグルスが誕生し、漠然としたジャイアンツファンは当然のことながら明確なイーグルスファンへと変わりました。そして、その東北楽天ゴールデンイーグルスは、とうとう日本シリーズでジャイアンツと戦うことになったわけです。これだけでも私にとっては夢のような出来事だったのですが、総合力で勝るとも言われていたジャイアンツに善戦し、昨夜には決勝戦を。
心臓が破裂しそうなほど緊張しながら視ていた昨夜の試合。日本列島の北東で神風が吹きました。
９回の表に、田中投手が最後の打者を三振に切って取り、東北楽天ゴールデンイーグルスは日本一に輝いたのです。これは現実なのか。監督も選手も球場のファンも、歓喜の渦に包まれています。その光景を目にする私も、目頭が熱くなるのを感じるわけですが、これは本当に現実なのだろうか。何度もそう問いかけてしまうような状況。にわかには信じられない現実だったのであります。
純粋にプロチーム同士の真剣勝負と考えても、非常に見応えのある素晴らしい日本シリーズだったように思います。最後は勝利の女神が東北楽天ゴールデンイーグルスに微笑んだわけですが、おそらく今回ばかりは、全国のジャイアンツファンの皆さんにも清々しくお認めいただいているのではないでしょうか。それほど楽天の選手たちはよく戦い、自らの力で勝利を呼び込んだのであります。
一つの夢を現実のものとした勇者たち。ふさわしい称賛の言葉が見つからないほどの大偉業を達成しました。試合終了後から今日一日中、幾度も流れる歓喜の瞬間映像を視て、何度も目頭が熱くなる私たち。すべての新聞はその偉業を第一面に称え、テレビでもトップニュースはすべてが楽天イーグルスの日本一。その状況や、今日の街の様子を目にすると、これは現実なのだとヒシヒシと感じてくるようです。
昨日は「文化の日」で、本来は今日が振替休日。しかし、私たちにとっての今日は、東北楽天ゴールデンイーグルスの日本一を祝う日。文字通り「楽天の祝日」なのでしょう。
