仙台A級グルメ たんや利久

先日のことですが、宮城県外出身者が急に牛たんを食べたいと言い出し、結局のところこちらの意向は別としてお付き合いするハメになってしまいました。仙台名物と言われる「牛たん」ですが、個人的にはそうそう食べる機会もありません。そもそも「名物」と名の付くもので、地元の人たちが普段から一生懸命に食べているものはあるのだろうかとさえ思うのであります。

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ずんだ餅や白石温麺を誘われるなら比較的穏やかでいられますが、寿司や牛たんを誘われるとビクッとしてしまいます。県外出身者の皆さんからは、やはり宮城で食べる寿司や牛たんは実に美味しいと言われることが多いのですが、今やどちらも「A級グルメ」と言えそうなお値段。

回転寿司は別としても、今や千円を握り締めて寿司屋には入れませんし、もちろん牛たんも同様に千円では無理なのです。いつからこんなに高級な仙台名物となってしまったのでしょう。

たまに「牛たんはどこが美味しいの?」と聞かれることがあるのですが、仙台に住んでいながら牛たんを食べる機会がほとんど無い私は、「すみません、分かりません」とお答えするしかありません。味の好みも十人十色なので、一概にはお勧めできないということもありそうです。

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やってきたのは、相手方のご指定でもある「利久」。私は、初めていただく「大和町店 特別定食」というものを。どうやら大和町店限定と書いてあるこの定食は、魚も入ってバランスが良さそうです。

とは言え、小鉢も含めてやはり牛たん尽くし。意外だったのは、刺身で出されたブリとカツオに脂が乗って実に美味しいこと。この特別定食のコストパフォーマンスは実に高いかもしれません。

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県外出身者チームは、牛たんシチューやら「極(きわみ)」と呼ばれる上部位やらをバクバク食べています。チョッと味見をさせていただきましたが、確かに美味しい。でも、地元の私たちからすればちょっぴり高嶺の花。やはり牛たんはどう見てもA級グルメ。今や牛ステーキ級なのであります。

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「B級グルメ」という言葉が世に出てからずいぶん経ちますが、そもそも「A級」や「B級」と呼ばれる明確な基準はあるのでしょうか。その価格なのでしょうか、それとも食材によるものなのでしょうか。個人的には、食べ物の種類ではなく、その出来栄えによるものだと思うわけです。

なかには「A級」のラーメンもあるでしょうし、「B級」の寿司もありそうです。ただし言えることは、家族の健康を願って作り出される家庭料理こそが、真の「A級グルメ」なのかもしれません。