一昨日に行われた「仙台青葉まつり」の初日である「宵まつり」。例年だと仙台駅前から中央通り、そして一番町通りを流す「すずめ踊り」を追っかけてカメラに収めるのですが、今年はあまり動かず、勾当台公園から定禅寺通り付近を右往左往しながら楽しむことにしました。
この2日間は街のいたるところで笛や太鼓のおはやしが聞こえてくることになり、仙台市内はまさに「モリのカーニバル」と化すのであります。屋内外問わず、おはやしのリズムに合わせて踊り回るすずめたち。これまでも機会があるごとに見ていることで、「祭連(まづら)」と呼ばれる各チームの名前や顔ぶれが何となく分かってくるのは、すずめ踊りの一つの楽しみです。
さて、仙台市内を流し踊っていたすずめたちが、少しずつ定禅寺通りへと集まり始めました。日が落ちて、いよいよ宵まつりのフィナーレへと近付いてきているようです。これまで鎮座していた2基の山鉾もゆっくりと定禅寺通りに姿を現し、復興祈願山鉾巡行が始まりました。
そして山鉾巡行に華を添えるのがこの日最後の「すずめ踊り」。日中よりはいくぶん涼しいとは言え、ほぼ一日中踊り回っていたすずめたち。もちろん、その晴れやかな表情の中には汗が浮かんでいます。しかし、彼ら彼女らはまったく疲れを見せないどころか、その舞いはいっそう切れを増しているようです。そして、定禅寺通りがすずめたちで埋め尽くされる総踊りへ。
あっぱれです。素晴らしいを通り越して、感無量でした。昨年に「仙台青葉まつり」を開催できなかった無念さ。そしてあれから一年が過ぎ、それぞれがそれぞれの一年を過ごし、きっと様々な想いでこの祭りに参加されたに違いありません。
一心乱乱に踊り回るすずめたち、そしてそれを支えるお囃子部隊。なかには、誰かの分まで頑張ろうという心意気を持った人たちも少なくなかったのかもしれません。この素晴らしい時間に、心から感謝するのでした。
仙台、そして東北の祭りはこれからまだまだ続きます。次は来週に盛岡で開催される東北六魂祭。週間天気予報を見る限りでは見事に晴れマーク。おそらく、私たち東北人の行ないが良いせいなのかもしれません。何とか成功することを心からお祈りいたします。
帰りがけにふと見上げた提灯には「笑顔だけは忘れるなよ」と。分かりました。肝に銘じます。