父親との同居

先週の初め頃だったでしょうか。実家の父親と電話で話しをしていた時のこと。

震災からもうすぐ一年だねという会話のなかで、父がこう言い出しました。3月15日は、あなたたちのところへずいぶん泊めてもらった一周年記念。あの時は本当に世話になったね。ありがとう。

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実家のある町よりも一足早く、3月14日に電気が復旧した私の自宅付近。震災があった日の夜遅くに届いた兄からのメールで、父親は無事で元気だという連絡はあったのですが、やはり一日も早く顔を見ておきたい。であれば、少なくとも実家の電気が復旧するまで、仙台の我が家に避難してもらってはどうだろうか。ガスと水は出ないから多少の不便はかけるけれど、電気が無い生活よりはいいでしょう。カミさんの快い承諾もあって父を迎えに行きました。

実家に着いて中に入ると、そこには寒い室内で後片付けに精を出す父の姿。何から何までたんまり着込んで、頭の上には防災ヘルメット。実に凛々しい姿に思わず笑ってしまった私を見て、父の顔にも笑みがこぼれました。そして結局は、迎えに行った3月15日から、実家の電気と水道が復旧するまでの約10日間ほどを、仙台の我が家で一緒に暮らすことになったわけです。

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昨年の思い出から一年。それじゃ一周年記念に、また泊りに来たらどう?今回は電気もガスも水道も大丈夫ですから、不便はかけませんよ。本気で父にそう言ってみたところ、それもいいなぁと。それじゃ決まり。というわけで、本日に実家まで迎えに行き、お彼岸には一緒に戻りましょうということになりました。今回はショートステイとなりそうですが、一年ぶりの父親との同居。

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カミさんにはまた苦労をかけますが、そこは何とか平身低頭にお願いを。それを察したのかどうかは分かりませんが、父は先月に受け取ったバレンタインデーのお返しだと、カミさんへ実に豪勢なクッキーを持参して登場しました。

どこか行きたいところはないの?父にそう聞いてみると、一年前に世話になったウジエスーパーで、また買い物をしてみたいと。さすがに昔の人は義理堅いもので、年長者に見習うところはまだまだ多そうです。まさか自分のことを書かれているとは思っていない父がこちらをチラチラ。早く休んでください。明日はドライブです。