三居沢の氷滝

地球温暖化という言葉を耳にするようになってから、ずいぶんと時間が経つような気がします。

確かに、夏のうだるような暑さが記憶に残り、冬は昔に比べて雪が少なくなったねぇという声も聞かれます。ところがどっこい、今年は違うようです。全国各地で川が凍っただの湖が凍っただの、人によっては背筋が凍っただの。本当にこの地球は温暖化しているのでしょうか。

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広瀬通り一番町交差点あたりからだと、おそらくクルマで北西へ15分。広瀬川にかかる牛越橋の近くに位置する三居沢不動尊。そう言えば、あそこの滝は今どうなっているんだろう。ちょっとだけ気になって、仕事の合間にサクッと立ち寄って見物してみることにしました。

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ひぇ~。想像以上のお姿です。まさに氷の滝。正直なところ私はこの歳まで知らなかったのですが、滝などが氷結してできたものを「氷滝」ではなく、「氷瀑(ひょうばく)」と言うのだそうです。普段あまり耳にしない言葉ですが、この時期には全国各地に「氷瀑」の景勝地が現れるのだとか。

この調子だと、あの「秋保大滝」がどうなっているかがとても気になるのですが、おそらくここ三居沢不動尊のお滝が、仙台市中心部からもっとも近い「氷瀑」のスポットと言えそうです。

上から落ちてくる滝の水が落下地点でも造形され、それはまるで鍾乳洞のようでもあり、また時間を経て少しずつ完成される樹氷のよう。まさに自然が創る造形美と言えるのでしょう。

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熱心に「氷瀑」を撮影されていたご年配のお父さん。かなり立派な三脚をお使いになり、それに乗るカメラは、私のデジカメ群を束にしたところで足元にも及ばないニコンの高級機です。

お父さんのお邪魔にならないように静かにサクっと撮ってから、思い切ってご挨拶をしてみました。今年は立派な滝になりましたね。そうだね~。近年には見ない姿だね~と。毎年ここへ撮影に来られているというお父さん。心なしか、頬がゆるんでおられたように見えました。

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寒いのはイヤですが、寒くないと見られないものも世の中にはあるようです。はたしてこの三居沢不動尊の氷瀑は今後も巨大化するのかどうか、あるいはもうすでにピークが過ぎたのか。それは誰にも分かりませんが、寒さのピークは早く過ぎ去っていただきたいものです。