四季倶楽部 レヴェシエ三浦海岸

ここ仙台市に住む私が、遠く神奈川県内の宿泊施設のことを記事にするのは少し的外れかもしれません。しかし、今回の旅で初めて利用したこの宿のスタイルが、とても興味深いものだったことは確かで、そう遠くない将来に宮城県内へも進出してくれることを期待しながら、ご紹介いたします。

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先週のドライブ旅行で、出掛ける前にまずは宿泊施設を確保しておく必要がありました。2日目は是非とも鎌倉を訪れたかったので、インターネットでその近隣を探してみるもリーズナブルな宿は見つからず。そこで偶然にも目に留まったのがこの「四季倶楽部」。残念ながら「葉山」の宿は満室でしたが「三浦海岸」の宿で予約が取れて、初日はそこへ決めたわけです。

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「四季倶楽部」とはなんぞや。「あっぺとっぺ倶楽部」よりは格段に高級な名称ですが、宿泊料金はオールシーズンを通して1泊1人朝食付きで5,250円。「四季倶楽部」というのは、運営会社が直営するこの特徴あるリゾートホテルのスタイルを指す名称で、実際の宿泊施設には個々に名前が付いています。ちなみに、私たちが泊まったここは「レヴェシエ三浦海岸」。

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ここを運営する会社は、企業などが保有している保養所の運営を受託して「四季倶楽部」として営業しているのだそうで、元々は三菱地所の社内ベンチャーからスタートしたのだとか。

確かに、蔵王や遠刈田あたりでも企業の保養所を目にすることは多く、しかもローケーションが抜群な割には、実際に利用されているのかどうかが疑わしいというのがバブル崩壊後の状況。

企業側からすれば、あまり使わない施設に対する維持コストの負担。運営する会社からすれば、膨大な初期投資を必要とせずにリゾートホテルの経営に着手できる。この両者の思惑が一致して誕生したのが、この「四季倶楽部」だということのようです。確かに施設内はどこか保養所を漂わせる雰囲気もあるのですが、建物も含めて施設自体はなかなかご立派です。

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シーズンや曜日にかかわらず、朝食付きで5,250円なのだそうですが、夕食は希望すれば予約制で用意してくれるとのこと。今回は運転疲れで外へ出るのも面倒になりそうなので、事前に予約を入れておきました。この夕食も一律で、お一人様3,150円という分かりやすさ。

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大変失礼ながら、予想以上の出来栄えと、地物だという食材のその美味しさに驚きましたが、それ以上に驚いたのは別料金で用意される飲み物の価格で、まるでコンビニで購入する値が付けられているのです。ワインはフルボトルで一律2,100円。ソフトドリンクにいたっては、なんと126円。飲み物で儲けてやろうという意図がまったく感じられないのが潔いところです。

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宿泊料金に含まれる朝食も私たちには必要十分なもので、ご飯は山形産「はえぬき」の新米が用意されるという心配りです。

この「四季倶楽部」は、人件費をかけないというのもリーズナブルな料金を設定できる重要なポイントらしく、夕朝食の調理や配膳、そしてフロント業務まですべて一人でこなすスーパーホテルマンの仕事ぶりが実に際立っていました。

夕食時に少しお話しさせていただいたこのスーパーホテルマンが実に楽しく多才なお方で、こういう出会いも旅の醍醐味なのかもしれません。

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至れり尽くせりの過剰なサービスはまったく期待できませんが、有料のリゾートマンションへ泊りに来たのだと思えば十分に納得できる「四季倶楽部」の宿泊スタイル。

ここ「レヴェシエ三浦海岸」は全10室ほどの小じんまりした規模のうえ、適度な放置感が実に心地良く、個人的には大変気に入りました。2台のセミダブルベッドが置かれた部屋もかなり広く、総じてコストパフォーマンスはとても高く感じられます。

チェックアウト時に支配人兼スーパーホテルマンへお願いしてきたこと。それは、是非とも宮城県内の保養所へも進出してはくださいませんでしょうか、ということでした。