笹かまぼこ

テレビの報道などで、県外から宮城県を訪れる皆様がお土産をたくさん買ってお帰りになる姿を拝見すると、一人の宮城県民としても実にありがたく、感動すら覚えるのであります。そして、このところ県内の私たちにも聞こえてくるのが、「笹かまぼこ」を食べようという話題です。

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ご存知の通り「かまぼこ」は魚肉の練り製品で、漁港の多い宮城県では以前から全国トップの生産量を誇っていたようです。思い起こせば、私たちは小さいころからキュウリやチーズの入れられた「ちくわ」を食べ、また「笹かまぼこ」も同様に非常に馴染みのある食べ物でした。

そして今回、宮城県内で「かまぼこ」の生産地でもある沿岸の町が津波で甚大な被害を受けたという事実。牛タンや銘菓といった宮城の特産品は数多いのですが、日々のおかずとして気軽に味わうことができる「笹かまぼこ」を、もっと食べようという気持ちは自然に湧き出ます。

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煮ても焼いても良し。また天ぷらにしても美味しく、もちろんそのままで、わさび醤油や唐辛子マヨネーズでいただいても、海の恵みをストレートに味わうことができる「笹かまぼこ」。仙台市はもちろん、亘理町、名取市、塩竈市、松島町、石巻市、女川町、南三陸町、気仙沼市など、ほぼすべての港町にも大小様々なかまぼこ屋さんが存在するのは、宮城県の大きな財産なのかもしれません。

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生産が少しずつ再開されたところから、以前の通り店頭で「笹かまぼこ」が並ぶようになりました。宮城県民230万人のうち、せめて100万人が週に一枚の笹かまぼこを食べると、それだけで月に400万枚。いっそのこと、学校給食などでの提供も考えてはいかがでしょう。復興を加速させる大きな手助けになるかもしれません。