中江食堂

私が生まれ育ったところは銀座ではありませんが、町には「ぎんざ食堂」というお店があります。今は仙台に住んでいますが、「北京」という中国飯店もあります。そして「中江食堂」。こちらは青葉区中江1丁目にある食堂ですから、実に分かりやすい店名であります。

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国道48号線を北四番丁交差点も通りすぎて東へ、勝山公園がある上杉1丁目交差点も通りすぎて幸町方面へもっと東へ向かうと、踏切の手前あたりが中江です。その道路沿いにたたずむ一軒の古ぼけた食堂が気になっていました。一見するとアパートのような建物なのですが、その1階部分には閉まっているお店も含めて、いくつかの店舗が用意されているのです。

このような「町の食堂」へワクワクしながら突撃するのは好きなのですが、実を言えばこの「中江食堂」はこれまで3度ほど通り過ぎて、突撃することをためらっていました。理由は何と言ってもその店構え。しかし、戦々恐々としながら本日の午後に突撃を開始したのであります。

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これまで訪れた町の食堂のなかでも1、2位を争うほどの、かなりディープな食堂です。内装は見事なまでの「昭和風」で統一され、もしかして厨房より狭いのではないかと思わせる客席は、カウンター4席に4人掛けテーブルが2卓。おそらく常連さんと思われる先客の男性が2名。一人は冷し中華を突っつき、もう一人はカウンターでジョージアの缶コーヒーをちびりと。

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このハードボイルドな雰囲気はタダごとではありませんが、意を決して恐る恐るチャーハンを注文。おそらく、もっとも安全なオーダーだろうと思ったチャーハンは、まずまず安全圏でした。外から見た感じでは、昼間からコップ酒を酌み交わす人たちがいらっしゃるかと思いきや、さにあらず。しかしながら、間違っても家族の誕生パーティーを開催するお店ではなさそうです。

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とは言え、これだけの献立をご主人が一人でこなすわけですから大したものです。しかもお値段は、きっちりと正しく町の食堂価格を守っています。お母様の後を引き継いでこのお店の厨房に立っておられるというご主人。店構えはどうであれ、内装がどうであれ、そして味がどうであれ、この地で40数年に渡って地元の人たちから支持されているのは事実なのです。

お便り

  1. chaku より:

    中江食堂 38年前の学生時代に行った事が有ります。年配のご夫婦が切り盛りしていました。餃子定食をたべましたが、味はいたって普通でした。店構えは当時でも入るのが躊躇われる雰囲気でしたし、店内もそのままの様です。懐かしい思い出がよみがえり、有り難うございました。

    • ジョン万乃助 ジョン万乃助 より:

      chakuさん、ご来店ありがとうございます。

      38年前の中江食堂となると、おそらく現店主の親御さんが切り盛りされていたのでしょうかね。
      この手の食堂は外から店内が見えないのが常ですが、私もここだけは入るのにかなり躊躇しました。
      今やこのような町の個人食堂は貴重な存在で、中江食堂も立派な老舗店の一つだと思います。