さくら 2011

仙台の「さくら」は満開を過ぎましたが、被災地の復興状況は、ちょうどこのような「つぼみ」なのでしょう。なんとか綺麗な花を咲かせようと必死に開こうとしているつぼみ。あとは咲くだけです。

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すいぶん久しぶりの更新となってしまいました。日々このブログを訪れてくださった皆さまには大変申し訳なく思っております一方で、ご心配をお寄せくださった方々へ心より感謝いたします。

特に何かが起こったわけではないのですが、やはり心の痛みはなかなか消えることなく、仕事と趣味の両輪がまったく噛み合わない日々が続きました。余震も怖いので、なるべく大地を刺激しないように道路もそっと静かに歩き、あまり大声も出さず粛々と過ごす日々です。

そのようななか、街の様子は確実に前進しています。コンビニエンスストアの多くは24時間営業に戻り、仙台市内では三越に続いて藤崎も全館の営業再開を果たしたようです。しかし、順調に復興が進んでいるのは津波の被害が及ばなかった内陸部だけの話しで、沿岸地域はやっとガレキの撤去作業が始まったばかり。ゼロスタートどころかマイナスからの出発です。

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福島県の大熊町から義母のところへ避難してきている姪の家族たち。ちょうど先々週、単身郡山市で仕事を頑張っている姪の夫が震災後に初めて姿を見せてくれたこともあり、義母の主催で彼が好きな焼肉を囲むことに。

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総勢10名で訪れた「ひがしやま六丁目店」は、すぐ後ろまで津波が押し寄せたとのこと。もちろん震災後に初めて頬張る焼肉は、みんなの笑顔も見られて格別の味でした。

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さて、もうずいぶん時間が経ったので明かしますが、実に驚いたことがありました。3月の下旬、このブログをご覧いただいたという「BBC(英国放送協会)」東京支局の方からメッセージメールを頂戴したのです。大熊町から2匹の犬を連れて仙台へ避難している姪たちへの取材依頼でした。岩手の帰りに仙台へ立ち寄り、オンカメラでお話しを伺えないかと。すぐに姪へ連絡を取り、その後のことはここでは伏せますが、動物愛護精神の高い英国の視点なのかもしれません。

先週4月17日の「榴岡公園」。例年に比べて「さくら」の話題は多く聞こえてきませんが、日本人たるやコレを拝まずに初夏を迎えられないと、久々にカメラを晴天の屋外へ持ち出してみました。

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さすがに飲めや歌えのドンちゃん騒ぎは見られませんでしたが、皆さんそれぞれ笑顔でお酒を酌み交わし、穏やかに仙台の春を楽しんでおられたのは実に良い光景であります。

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ちまたでは、少し遅れた入学式や始業式が行われています。姪たちも、故郷が自分たちの手に戻されるまで身内の多い仙台で生活することを決意し、長女や長男の転入手続きも無事に終えたようです。今日も我が家へ泊まりに来ている姪の長女。あらためて高校入学おめでとう。

がんばろう東北。がんばろう宮城。がんばろう仙台。そしてなんといっても、がんばろう自分。