フィルム式一眼レフカメラ ミノルタ α-5xi

今月の始めに念願のデジタル一眼レフカメラを手に入れて小躍りしている私ですが、それがきっかけで、昔使っていたフィルム式一眼レフカメラの存在も気になり始めたのです。おそらく15年以上も姿を見ていませんが、もうとっくに壊れてしまって動かないのでしょうか。

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時代の流れと共に道具類も一新されていくのは、ある意味やむを得ないことなのかもしれませんが、その昔に喜びや感動を共にした道具を役立たずのように見捨てるのは、少々心苦しいのです。

もちろん道具には感情が無いことは分かっていますが、もし仮にあるとすれば、新しいデジタル一眼レフを手に取って喜んでいる私を、彼はどんな気持ちで見ているのでしょうか。ふとそんな馬鹿げたことを考えてしまったら居ても立ってもいられなくなり、彼を探し始めていました。

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見つけました。 当時使っていたカビくさいカメラバッグに、そのままの状態で入っていたのです。相当に長い時間、手入れもされずに放置されていた「ミノルタ α-5xi」。不思議な感情が込み上げてきた私はすぐに彼を救出し、徹底的にボディをキレイにすることに集中したのです。

おそらくデジタルカメラを購入してからは、まったく出番が無くなってしまった「α-5xi」。なぜこの機種を選んだのかは憶えていないのですが、旅には相当の頻度で一緒に連れ出したはず。

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確か「ゼロタイムオート」と謳われた彼の能力。グリップに備わるセンサーとファインダー下部分のアイセンサーにより、構えてファインダーを覗いた瞬間に適正なズーミングやオートフォーカスも完了しているといった、当時としては驚きビックリなフルオート機能を持ち合わせていました。

パワーズーム(電動)だからこそ、成せる技だったのでしょう。今思えば、ズーミングも勝手にやられてしまうのは少々お節介と言えなくもないのですが、アイセンサーでファインダーを覗いた時点でピントが合うという機能は、ソニーαシリーズの一部機種に受け継がれているようです。

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ここまできたからには、彼にもう一度命を吹き込むしかありません。はたして、もう一度目覚めてくれるのでしょうか。さっそく「2CR5」というカメラ用リチウム電池を買ってきてボディの下から装填し、おそるおそるスイッチをON・・。「ウィッ ウィ~ン カシャカシャッ」と、彼はすぐに撮影準備態勢を整えたのです。なんだか少し感動。ゼロタイムオートも往年の動きです。

「古きを知り新しきを知る」とでも言いますか、この機会にフィルムカメラで撮影の基本を再度勉強してみようという気にもなるのです。自分がお世話になった道具をそう簡単に捨てられないのは昔からの性分ですが、そう言えば、この機種の前に同じミノルタの「X-700」というカメラも購入したはず。おそらく兄貴のところにあるのかもしれませんが、次はそれの救出作戦です。