この季節になると誰しもが多少は気になるのが桜の咲き具合です。今年の春は寒さが続いたせいか例年よりも咲き始めが遅く、最近になってあちらこちらから満開宣言が聞かれるように。わが宮城県も見事に南部から開花し、そしてこの先じわじわと満開前線が北上するのでしょう。
今日の午前中に角田市で仕事があり、仙台へ戻る途中に大河原の様子でも見ていこうとチョッと立ち寄ってみたのですが、平日だというのになかなかの人出です。「一目千本桜」と銘打って県内外へ告知し続けたことが功を奏したのか、旧町立病院跡地にも多くの観光バスが。
実はここ大河原は私の地元にとても近いところでして、高校時代には存分に遊んだ土地でもあります。もちろん当時から白石川堤に咲き誇る桜は地元の名物でしたが、県外から訪れる観光客の姿は見かけませんでした。しかし、今では東京でポスターを見かけたとも聞きます。
メイン会場の喧騒をよそに、高校時代当時に付き合っていた彼女とよくデートをしたあたりに下りてみることにしました。大河原の桜は白石川、そしてその堤があることによってこの景観が完成され、川岸も開放されているおかげで、桜を白石川の外からも内からも楽しめます。
昨日から気温が安定したせいか、ここ大河原の「一目千本桜」は全席から満開の状態を見ることができるようで、人の出も今週がピークを迎えるのでしょう。そして満開前線は仙台方面へ。
当時の彼女とのデートよりも忘れられないのは、祖母をクルマの助手席に乗せてここの土手をゆっくり走ったことです。桜がとても好きだった祖母はその２年後に亡くなりましたが、あの時の桜は実に綺麗だったと事あるごとに家族に話していたそうで、出来ることならもう一度ここで祖母とデートをしたいと思うのです。千本の桜たちも、様々な人間模様を見てきたのでしょう。
