「のほほん仙台弁」シリーズの今回は「わ」であります。これは名詞でもなく動詞でもなく、私たちが会話の語尾に付ける「わ」のことで、私も含めて意外と頻繁に、無意識に使うものです。
■「昼飯食ったのがわ?」「食ったよわ」
■「万太郎!宿題やってがら遊べよ!」「何ゆってんの、もうやったよわ」
■「したがわ?」「したよわ」
この語尾に付ける「わ」に関しては挙げ出したらきりがないくらい、ある意味非常に便利で使い勝手の良い言葉で、地元の人たちとの会話では聞かない日がないくらい使われているのです。
しかし、この「わ」にはどういった意味があるのでしょう。正直なところ、私には正確な意味がわかりませんが、方言には微妙なニュアンスを伝える場合に使われる言葉も少なくありませんので、もしかしたらこの語尾につける「わ」もその部類の一つに属されるものなのかもしれません。
■「昼飯食ったのがわ?」は「昼飯食ったのが?」
■「食ったよわ」 は 「食ったよ」
■「もうやったよわ」は「もうやったよ」
■「したのわ?」は「したの?」
■「したよわ」は「したよ」
という具合に、つまり「わ」を付けなくともまったく問題はなく、意味も通じるのです。しかし、この「わ」を付けることによって、英語の文法でいうところの「過去完了形」のような働きを与えるのかもしれません。
確かに語尾に「わ」を付けると、「もう」「すでに」「とっくに」のようなニュアンスが感じられるような気がします。
■「昼飯食ったのがわ?」(昼飯はもうすでに食べ終わったの?)
■「食ったよわ」(とっくに食べ終わってるよ)
■「何ゆってんの、もうやったよわ」(うるさいなぁ、もうとっくに終わってんだって)
■「したのわ?」(もうすでにやり終わったの?」
■「したよわ」(とっくに終わってますけど、なにか?)
これらは少し極端な訳ですが、私たちは過去完了の意味を強めたい場合に「わ」を付ける習慣があるのかもしれません。だいぶ昔に私が初めて東京で仕事に就いた際に、上司に対しても丁寧に言ったつもりで「会議は終わったんですかわ?」とのたまって大笑いされたことがありました。それ以来、先輩方は私の真似をして、なんでもかんでも語尾に「わ」を付け出したのであります
今日のブログ書いだのわ? 書いだよわ。
んで、もう寝んのすかわ? 寝るよわ。