肘折温泉 カルデラ温泉館

山形庄内の旅日記、最終章です。湯野浜温泉を出発したのはチェックアウト時間ぎりぎりの11時。その足ですぐ鶴岡市内にある物産館へ向い、いくつか地元の土産物を購入しました。

さて、当日は肘折温泉経由で仙台へ戻るプラン。数年前にカミさんが友人たちとバスツアーで出掛けた際にすごく良かったと聞いていましたので、私も是非行ってみたかったのであります。

ご存知のとおり山形県は全市町村に温泉がある県ですが、この肘折温泉はなんと開湯が9世紀初頭だそうですから、想像を絶するくらい歴史のある、湯治場的温泉と言えるのでしょう。

鶴岡からナビの言う通りに、しばらくは超有名な一級河川である最上川沿いを走るのですが、途中から右折しろと言うのでそれに従いました。ところが、この道が途中から過酷な山岳道路に変化していき、山奥になればなるほどすれ違うのもやっとの道幅で、本当に怖かったのです。

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緊張の連続でやっとこさ温泉街に下っていくと、一軒の蕎麦屋さんです。時間は13時半、昼食はまだでしたが他に食べるところも見当たりませんので、もちろん寄ってみることにしました。

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少し肌寒いくらいの気温でしたので温かい蕎麦にしようかとも思ったのですが、初めての蕎麦屋さんでは冷たい蕎麦が鉄則と、ざる蕎麦をいただきました。コシも絶妙でこれが大正解。

さて、お腹も落ち着きましたので、別の場所にクルマを停めて温泉街を散策してみることに。

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実に趣のある温泉街です。銀山温泉が大正ロマンならば、肘折温泉は昭和ロマンでしょうか。相当の歴史があるわりには建物は昭和風で、おそらく永い年月のなかで何代にもわたり改築を施されてきているのかもしれません。私の年代であればこの雰囲気はとても懐かしく、どこかほっとする空気が流れている感じで、数日間の湯治を試したくなってしまう雰囲気です。

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もちろん、ここまで来て温泉に浸からずに帰るわけにはいきません。温泉街から少し離れたところにある「カルデラ温泉館」というところに入湯することにしたのですが、ここは共同浴場なのでしょうか、木造でかなり立派な建物です。中には飲泉場もあり、冷やされた炭酸泉が飲めるようになっていますが、ほんの少し塩味が感じられるピリッとした本当の炭酸水でビックリです。

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浴場の成分表には「炭酸水素塩泉」の表示もあり、湯船に浸かると実に心地良いお湯です。湯治の場合にはあまり強い泉質だと向いていないのでしょうが、ここの温泉は強すぎず弱すぎず、まったりと肌に吸い付いてくる感じのお湯ですが、それでいて湯上りはサッパリ。もちろん好みの問題でしょうが、お湯の質だけで言えば湯野浜温泉よりもかなり特徴的です。

このお湯で今回の旅を仕上げることが出来たのは実にラッキーでした。しかし、湯上りは運転せずにごろりんと横になりたいもので、肘折は是非とも泊まりで再訪したいと思ったのでした。

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今回の山形庄内の旅。当初の予定通り、美味しい食べ物と心地良いお湯、そして最高の景観を楽しませていただきました。各物産館でゲットしたお菓子類やお酒に限らず、桃やメロンの果物類など、帰りのクルマはお土産満載状態。女性陣は買い物がお好きのようです。親孝行のはずだった今回の旅。一番楽しんだのは運転手の私だったのかもしれません。