八木山 ル・グレン

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八木山と言えば? 「動物園」や「ベニーランド」。 人によっては「東北工業大学」「TBC東北放送」等を連想します。「八木久兵衛氏」なんて通な方も。

この「ル・グレン」も八木山南にお店を構えてから25年以上もの時を迎えるようですから大したものです。当時はなにしろ市街地が最も栄えていた時期ですので、このような郊外型カフェは珍しかったはず。

その状況下、この「ル・グレン」は八木山マダムたちを主な顧客層に定め、その通り着実に受け入れられていったようです。現に当時私たちが20代の頃には、ここまで足を延ばしてお茶とケーキをご馳走することが、ちょっとお洒落な「プランA」だという定説が存在していました。

実は2~3年前に知ったことなのですが、この「ル・グレン」を運営しているのは山形市に本社を構える「株式会社シベール(CYBELE)」という会社だったのですね。八木山のル・グレンが古くから私たちの印象に強く残っていたので、てっきり仙台のお店かと思っていたわけです。

そんな株式会社シベールのことを知るきっかけになったのが、創業40周年記念誌「未来への追憶」という冊子で、以前お店を利用したときにレジ脇に積み上げられ、ご自由にどうぞというので持ち帰ってきたものです。それは冊子などという表現では大変失礼にあたるくらいに相当立派な新刊本ほどの「書籍」で、立派なカバーをも備えた総180ページの大作でした。

代表者による執筆や、会社の歴史や理念、ビジョンなどに加え、実際の役員や従業員も登場させるなど実に興味深い内容で、これを無料でお客様へ配布するという決断は見事というほかありません。

しかもおそらく、無料で差し上げるものだからこそ絶対に手を抜くな、という号令が掛かったであろうと思わせる素晴らしい出来栄ばえで、これには感服せざるを得ませんでした。かなり人間力の高そうな、相当面白そうな代表者であることに間違いありません。

最近「シベールの杜」も仙台近郊に店舗を増やしつつありますし、川崎町の工場脇にはお蕎麦屋さんも併設するなどチャレンジは続きそうですが、是非とも頑張っていただきたいものです。

シベールの仙台でのスタート地点「ル・グレン」。いつの間にか建物が白くなっていました。少し軽く見える白よりも個人的には以前の茶系の方がしっくりきますが、現在の店舗脇に新店舗を建設中の様子でした。八木山店のオープンから半世紀まで、折り返しに入っています。