カリーナ

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私が学生の頃、広瀬通り一番町界隈でちょくちょく通った喫茶店には、「モーツァルト」や「伽羅舎」、そしてこの「カリーナ」などを挙げることができます。

「伽羅舎」は確かジャスコ(現:フォーラス)の一本東側裏路地にあって、狭い階段を上っていった店内はなかなか趣があり妙に落ち着く喫茶店だったように記憶していますが、その後に残念ながら閉店したようです。

「モーツァルト」はご存知の通り現役バリバリで、この業界では完全に老舗組と言って良いでしょう。 昔はクラシック喫茶の色が強く、音楽を聴きながら静かにコーヒーをいただくのが掟だったように思いますが、今は音楽よりもお客様が主役という事になったようです。その後米ヶ袋に2号店も出されました。

そしてこの「喫茶店カリーナ」。国分町、といっても広瀬通りから逆に南へ入ったすぐのところにある3階建てビルです。

ここは、看板でもおわかりの通り市内で数店舗の「DUCCA」「Di VERDE」ほか国分町の入り口に構える「亜門」等々、今や一大飲食グループへと発展を遂げた、仙台の飲食業界を代表する「株式会社カリーナ」の仙台での発祥の地ではないでしょうか。

当時は実に普通の喫茶店だったように思いますが、席へ着くとテーブル毎に備え付けられたキャンドルへ灯りをともしてくれるなどホスピタリティが感じられ、もしかしたらそれが今日への発展につながった要因のひとつなのかもしれません。

もちろん今は「喫茶店カリーナ」ではなく「DUCCA」へと変わっているようですが、道路を見下ろすあの2階の窓際の席が、当時のまま特等席なのかが気になるところです。

個人的には・・出来ることなら「DUCCA」は他店に任せて、もう一度ここを「喫茶店カリーナ」に戻されてはいかかでしょう。私たちオールドファンにも思い入れがありますし、なんと言ってもオーナーにも思い入れがあるはずです。社名に残していらっしゃるくらいなのですから。